映画女優　シシー・スペイセク　Sissy Spacek - ロンリーBIGI　［LONELY-BIGI］

Sissy Spacek　　

シシー・スペイセク

本名： Mary Elizabeth Spacek
生年月日： 1949年12月25日
出身地：米テキサス州／クイットマン
身長： 157cm

　17歳の時、従兄の俳優リップ・トーン（1983年「クロス・クリーク」でアカデミー助演男優賞にノミネート。）をたよりにニューヨークに渡り、アクターズ・スタジオにて演技を学ぶ。
　麻薬にからんだ人身売買をめぐって、シカゴとカンサス・シティのシンジケートの争いを描く、マイケル・リッチー監督の1971年「ブラック・エース」で映画デビュー。
　1973年には、1958年に実際に起こった連続殺人事件をもとに描いたロード・ムービー、後にカルト的な伝説を生んだテレンス・マリック監督の「地獄の逃避行」に15歳の少女ホリー役で主演している。
　そして、超能力少女を描いたS・キングのベストセラーを映画化した、デ・パルマ監督の青春ホラー1976年「キャリー」では、当時26歳だったにもかかわらず17歳の超能力少女を見事に演じアカデミー主演女優賞にノミネート。年齢不詳のファニーフェイスが注目を集めた。
　現代アメリカのポップス界で、シンガー・ソングライターとして人気のあるロレッタ・リンの生いたちから、結婚、出産を経て歌手として成功するまでの波乱の半生を描く、マイケル・アプテッド監督の1980年「歌え！ロレッタ愛のために」では、カントリー歌手ロレッタ・リンを吹替えなしに歌い演じて、見事、アカデミー主演女優賞の受賞に輝いた。
　その後もオスカー・レースの常連となっている。1973年9月南米チリで起きたクーデターの最中、失踪したアメリカ青年の事件をモデルにした、コンスタンチン・コスタ・ガブラス監督＆ジャック・レモン共演の1982年「ミッシング」や常に大雨により浸水する農村地帯を舞台に、貧しい農民と冷酷な資本側の対立を描いた、マーク・ライデル監督＆メル・ギブソン共演の1984年「ザ・リバー」でもアカデミー主演女優賞にノミネートされた。
　そして、1940年代のアメリカで20人以上の女性を殺害した、凶悪カップルを追う刑事の奔走を描くクライム・サスペンス、トッド・ロビンソン監督＆ジョン・トラヴォルタ共演の1986年「ロンリー・ハート」ではアカデミー主演女優賞にノミネートされ、ゴールデングローブ主演女優賞とニューヨーク映画批評家協会主演女優賞を受賞。
　愛する1人息子を殺された夫婦の苦悩と絆を描いたサスペンス・ドラマ、トッド・フィールド監督の2001年「イン・ザ・ベッドルーム」でも合唱隊の教師ルースを迫真の演技で見せ、アカデミー賞にノミネートされ、ゴールデングローブ主演女優賞、全米映画批評家協会主演女優賞などを受賞している。
　近年では、日米で大ヒットを記録したホラー映画「ザ・リング」の続編、中田秀夫監督がハリウッド・リメイク版に挑戦し、ナオミ・ワッツが主演した2005年「ザ・リング 2」にエヴリン役で出演。
同年、女性鉱山労働者になったシングルマザーが、男性社会の中で耐え難いセクシャル・ハラスメントを受け、立ち上がるまでを実話に基づいて描いた感動作、ニキ・カーロ監督の「スタンドアップ」ではアリス・エイムズ役を演じ、オスカー女優のシャーリーズ・セロンと共演している。
　彼女は、出演する毎に名演を残し、アメリカを代表する実力演技派女優として君臨。エキセントリックななかに妙なおかしみまで漂わせる、不思議な味のある女優。

　私生活では、映画美術監督のジャック・フィスクと1974年に結婚。娘が2人いるが、1982年に生まれた娘は、女優のシュイラー・フィスク(2002年「オレンジカウンティ」などに出演。)。